新卒の選考の中で大企業はもちろん中小企業でもほぼどこの会社でも実施されている適性検査。その適性検査も種類がいくつかあり、それに合わせた対策が必要になってきます。
適性検査は、だいたい面接前の書類選考~1時面接ぐらいの間で実施されることが多いです。
特に大企業での場合は、応募者のふるい落としに使ったりすることもあります。
それでは、適性検査について紹介していきます。
適性検査って
適性検査の種類にもよりますが、だいたい以下の点について検査されます。
- 能力検査
- 性格検査
- 職務適性
- ストレス耐性
またSEやプログラマ向けに行われるCABのような募集職種によっては、更に詳しく適性検査を行う場合があります。
実施方法も試験会場で行うものと自宅からWebで行うものとあります。
最近では、Webで実施する会社が増えているように思います。
能力検査
一般的には、言語(国語)・非言語(数学)から出題されることが多いです。
適性検査によっては、英語が入ってくることもあります。
すごく難しい問題というよりは、時間が短くたくさんの問題がでるイメージです。
レベル的には、小学校高学年~高校で学んだことが多いように思います。
性格検査
性格検査は、グループディスカッションや面接などでわからない内面をあぶりだすための検査です。正しいということではなく、会社に合うか合わないかを見極めるために使うイメージです。また、どういう上司のもとでは力が発揮できそうかなど、うまくいきそうな人間関係なんていう見方をすることもあります。
職務適性
例えば、ひとりで黙々と作業する方が向いているとか、単純作業より難しい課題を与えられる方が力を発揮できるなど様々な視点から適性を評価します。
分かりやすいところで言えば、営業職の募集では、対人折衝スキル・コミュニケーションスキルを重視してみたりというように活用するイメージです。
ストレス耐性
近年では、どの職種においても重要視されているストレス耐性ですが、適性検査の中ではより細かく評価するものがあり、一般的に言われるような無理難題や放置された場合はもちろんですが、簡単な課題ばかり出されることや正しく評価されないなどの中身によっても評価されます。
良く使われる適性検査
現在本当にたくさんの適性検査がありますが、今回は私が実際に受験したことのあるものについて説明していきたいと思います。
SPI
一番有名なのが、リクルートが実施しているこのSPIです。
だいたいWebテスティングの場合は60-80分程度かかる検査で、内容としては
- 能力検査(言語・非言語)
- 性格検査
- 職務適性
について検査されます。
テストセンターで実施の場合、英語がある場合があります。
また、ストレス耐性なども検査されます。
Webで受験した際には、1問ごとに制限時間が決まっており、30秒とか60秒でドンドン答えていくイメージです。
回答が正解かによって次に出てくる問題が変わると言われており、最初にある程度答えられないと高得点が出ないと言われています。
また、性格検査は矛盾があると「自分を良く見せようとする傾向がある」などのアラートも出るようになっていますので、あまり盛って答えないように気を付けましょう。
対策としては、能力検査は難しい問題はありませんが時間勝負となります。
そのため、対策としては繰り返し問題を解いて答えられるようにする必要があります。
そのためには、対策本がでていますのでこれらを繰り返し実施しておくと良いと思います。
性格検査は、大前提として一貫性が求められますので、矛盾した回答や自分を良く見せようとする回答は気を付けましょう。
印象にはなりますが、前向きな回答の方が良く評価される傾向にあると思いますが、私としては振れ幅が大きい場合は注意して見極めるようにしています。
仮に盛りすぎた場合は、次の面接などで適性検査とのギャップが大きい学生さんもたまに見かけます。
その場合、見送ることもあり得ますので注意して回答することをオススメします。
GAB
続いて日本エス・エイチ・エルが実施しているGABです。
こちらもおおよそ80分程度の検査になり、内容は
- 知的能力(言語・計数)
- 性格検査
- 職務適性
を検査されます。
内容的には、ほぼSPIと変わらないように思いますが、やってみた個人の感想としては、SPIの方が難しく感じました。
こちらも回答に一貫性があるかないかのアラートがでますので、あまり良く見せようとは思わず回答するようにしましょう。
OPQ
GABのパーソナリティ検査のみを実施することができ、OPQと言われるものもあります。
私が実施した時は、これだけで実施しましたが、レポートとして
- ストレス耐性リポート
- CHXベーシックリポート
- CHXキャリアリポート
などいろいろなレポートを出すことができます。
学生さん側からすると、ストレス耐性や職務適性、どのような人とうまく人間関係ができるかなどの適性を検査していると思ってもらえれば良いと思います。
対策については、GAB,OPQについてもSPI同様の対策になると思いますが、出題傾向が違ったりしますのでそれぞれ対策は必要だと思います。
また、こちらも一貫性については、アラートがでますので、気を付けて回答しましょう。
ミキワメ
リーディングマークが実施しているミキワメです。
他の適性検査同様にこちらもWebで実施され、おおよそ30分程度です。
適性検査では
- 能力検査
- 性格検査
が検査されます。
能力検査は、基礎能力や一般常識などです。
中身としては、SPIなどと大きな差はありません。
それと合わせて行われる性格検査は、性格や行動特性やコミュニケーション能力、ストレス耐性などを見極めるために実施されますが、ミキワメは会社とのマッチングをよく見る傾向があります。
というのも、会社の従業員向けにも同様にテストを行い会社とのマッチングを見ることをしている会社が多いと思われます。
例えば、営業部や人事部など部署ごとにこういうタイプの人が欲しいというものを作ることができますので、配属先についても考慮していると思います。
実際に私もやったことがあり、あまり振れるように回答したつもりはありませんでしたが、傾向として出ていました。また、マッチングについても見てみましたが、企業側からはS~Eの14段階で表示されるなどわかりやすいサービスとなっています。
GROW360
Institution for a Global Societyが実施しているGROW360です。
こちらは、能力検査はなく人物分析になります。
スマホ一つで検査ができますが、およそ60分程度かかります。
AIと計量心理学を用いており、ANAをはじめとした大手企業を中心に導入されています。
自分でも意識していな潜在的態度を診断し、バイアスのチェックなども行われます。
- IAT(繊細性、外向性、開放性、協調性、自律性)
- 自己評価
- 他社評価
また、大きな特徴として360の名前の通り、自分以外の友人や家族など5人程度の他社評価が必要となります。
Grow360の対策としては、社長が「短期的な対策は効果がない」とコメントしている通り、対策が難しいものだと思います。
対策になるかわかりませんが、まずは指の動きで判断するということですから、どんなテストなのか慣れておくことは重要だと思いますので、公式サイトを見ておくこととデモ動画を見ておくことをオススメします。
まとめ
このほかにもたくさんの適性検査や性格診断があります。
また、近年GROW360のようにAIを活用するものが増えてきていますので、昨年と今年では実施内容が変化していく可能性があります。
また、性格検査についてあまり自分とかけ離れた人物像になってしまうと、仮に入社しても文化が合わないなど無理が生じる可能性がありますので注意してテストを受けるようにしましょう。
私の会社で見るだけでも結構そういう人が見受けられますし、実際に一貫性がないとアラートがでた方もいます。他社の方はどうしてるかわかりませんが、折角いいものを持っていてもそのような場合は、見送る傾向が強いと思いますので、あまり無理をして良くせないように気を付けて適性検査を受検しましょう。
それよりも、適性検査の受検期限ギリギリに受ける学生さんが多いのですが、できるだけ期限当日より前に受験しましょう。忙しくてやむを得ない場合は仕方ありませんが、エントリーシートや提出物が当日に出てくる人は、計画性がないと思ってしまうこともあります。また、Webで受ける場合はシステムトラブルも想定して早めに受けておくと良いと思います。仮にうまくいかなくても翌日に受験できたりしますので。
何事もゆとりをもって準備・行動すると良い結果につながりやすいと思いますので、就活も余裕をもって頑張ってください!