最近よく聞くようになった「静かな退職」という言葉。
これについて今回は解説していこうと思います。
静かな退職
最近のワークライフバランスを重視した人たちから共感を得ているようで、仕事とプライベートを明確に分け「会社で与えられた最低限の業務だけをこなし、仕事にやりがいを求めない働き方のこと」を指すようです。
なぜそのような考え方が広がってきたのか
これまでの日本では特に一生懸命働くことが美学とされてきましたが、最近のZ世代と言われる年代を中心にワークライフバランスを重要視する人たちが増えています。欲の方向がお金だけじゃないと変化したともいえるのかもしれません。
頑張っても成果が伴わない
一番の理由はこれだと思っています。
最近賃上げのニュースを聞くようになった気もしますが、成果を出しても給料や待遇に反映されない会社が多く、未だに年功序列を引きずる日本企業が多く感じます。
既得権で働かないおじさんは給料をいっぱい貰っているのに、成果をだしても若いって言うだけで給料が上がらないならやってもしょうがないと感じてしまいます。
また、同じ若手同士でも頑張って成果を出しても出さなかった人と昇給やボーナスがほとんど変わらなかったら、頑張る意味がないですよね。
また、残業や人がやりたがらない仕事をしても評価に繋がらないなど、わざわざ貧乏くじを引く必要もありません。
ストレスから解放される
必要以上に頑張らないことでストレスから解放されることが多くなると思います。
例えば、出世争いにも興味が無ければ他人からの見え方も気にすることがありません。
自分のことを中心に考え、ほどほど稼げればいいと思えば合理的で結構ラクに生きていける気がします。下手に考えて病んでしまうよりはよっぽど良いとも感じます。
静かな退職を選んだことによるデメリット
静かな退職を選ぶことは、個人の自由ですがその後のことも考えておくことが大切です。
どんなデメリットがあるでしょうか。
スキルが身につかず成長しない
与えられた仕事だけはこなしますので、全くスキルが身につかないとまでは言いませんが、積極的に取り組んでいる人と比べスキルや知識が伸びず成長を感じられない可能性があります。
例えば、他の部署への異動や転職しようとした時に経験年数の割にレベルの低い業務をやっていると見られてしまうことが考えられます。この点は特にエンジニア系の仕事では注目して見られるポイントだと思います。
評価が上がらない(給料が上がりにくい)
積極的に取り組まないことで評価が低くなることがあります。
そのため、昇給や昇格、プロジェクトへの抜擢などの機会は逃すことになると思います。
後から高い給料や役職などを目指す場合は大きなマイナスになります。
出世する気が無いのならそれも良いと思いますが、何をどのくらい大切にするかで変わってきますので、自分の将来像を考えたうえで行動するようにしましょう。
まとめ
静かな退職は、頑張っても年功序列をはじめとして評価や待遇が大きく変わらない昔ながらの日本の大手企業ではそんな働き方も良いのかもしれません。
しかし、気を付けておいて欲しいのは、そんな会社から転職しようとしたときにはそれなりのスキルを要求されることが多くなりますので、準備しておく必要があります。
人手不足で売り手市場と言っても「来て欲しい人に集中している」ことを忘れないでください。新卒でも中途でもどんどん二極化が進んでいます。
また、中小・ベンチャー企業などでは、企業文化ともフィットしないでしょうから静かな退職はマイナスに働くことが多いように感じます。居心地が悪くなってから転職するでは間に合わないこともありますので、気を付けておきましょう。
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