誰しもが絶対に入りたくないと思っているのは、ブラック企業ではないでしょうか。しかし、現実にはそのブラック企業で働く人も多くいます。
そもそもブラック企業の定義自体が、人によって変わると私は思っています。
一般的には、
- 長時間労働
- 休日が少ない
- 有給がとれない
- 法律を守っていない
- 給料が安い
- 残業代が出ない
- 社員の入れ替わりが激しい
- ハラスメントが横行している
このあたりがブラック企業の定番だと思います。
法律を守っていないなんて言うのは論外だと思いますが、実際は結構あります。
また、ホワイト企業と言われる大企業であってもパワハラや休業を余儀なくされた、自殺した社員がいるなんていう話は聞きます。表沙汰になったかならないかの差もありますし、過剰な期待は持たない方がよいと感じます。
私が経験したブラックなこと
それでは実際に私が経験したブラックなことを書いていこうと思います。
ちょっと不幸自慢な感じもしますが…。
長時間労働と残業代が出ない、そしてそもそも給料が安い
はい、定番中の定番です、そして名ばかり管理職がセットで残業代が出ませんでした。
固定残業手当を払えばいいと思っている勘違いがあるようですが、当たり前ですけどそんなことはありません。
就業規則の定時は、8:00~17:00でしたが、だいたい朝7:00ぐらいから23:00ぐらいまで仕事していました。毎日15時間労働ですかね、そうしないと仕事が終わりませんでした。
それでも終わらないんですけど、どんどん次の日にしわ寄せがいくので少しでもやっておきたい気持ちになります。
休日はというと、土日休みでしたがやっぱり土曜日は仕事していましたし、忙しいと日曜日も仕事していました。
給料はどうかと言えば約25万円とボーナス年間2か月分で約350万円でした。
単純に1日=15時間、1月=20日として計算しても
250,000円÷20日÷15日≒833ということで最低賃金より安いぐらいでしたね。
普通の休みも取れないのに有給なんて取れるわけがない
先ほど書いたように、土曜日も仕事しているのに有給が普通に取れるわけがありません。
ポイントは決してダメとは言われないところです。
ですが、取れば取った分だけ仕事がたまるので結局取らないように誘導されています。
思い出せるところでは在籍した約8年で有給を使ったのは、2日だけでした。
社長とその身内の役員は高級車
これも中小企業では定番中の定番でしょうね。
社長と会社に来たこともない身内が役員になっていました。
そして、高級車を会社の経費で乗っていました。
社長の車はだいたい3-4年で新しい車に変わっていました。
私が入社したてのころはクラウンぐらいだったのですが、退職するころには2,000万弱ぐらいの高級車にどんどんレベルアップしていました。
売上や規模はというと、入社した頃からほぼ変わらず従業員数もほとんど変わりませんでしたから、単純に支出だけ増えています。
会社の売上・利益が増えているなら高級車ぐらいと思いますが、増えてないのに自分だけって言われてしまいますよね。
社長のよくわからないクラブ・キャバクラなどの接待交際費
飲みに行くなと言う話ではないのですが、一晩何十万の飲み代を見ました。
もちろん仕事で得意先を接待することもあるでしょうが、さすがに多くありませんか?というのが結構ありました。
所謂愛人と思われる人もいましたので、そっちで使ったんじゃないの?なんていうのも多々ありました。疑われるような支出は不信感にもつながりますね。
社長が絶対なワンマンでパワハラ体質
これも中小企業あるあるでしょうが、社長が絶対の会社でパワハラだらけでした。
私の入社前には殴る蹴るの暴力は当たり前だったようですが、さすがに時代が変わりましたので、入社後にそのような場面を見ることはありませんでした。
それでも机を蹴るや物を投げるなんて言うのはよくありました。
一番多かったのは、無理難題などを解決法を教えるわけでもなく「やれ!」のひとこと。
出来ないと「なんでできないんだ!」と言われ数時間のお説教モードという今ではパワハラで訴えられるレベルでした。
ブラック企業で学んだこと
意外に思われるかもしれませんが、ブラック企業でも学んだことはたくさんありました。
ブラック度合いによりますし、個人の相性もありますので積極的にオススメはしません。
効率よく仕事をこなす方法を考える
いくらやっても仕事が終わりませんから、1時間でも早く終われるようにと色々考えます。
どうやったらこの仕事をこなせるか考える力はついたような気がします。
また、他責にしても始まらないので自責で物事を考えるようになりますが、ハードルが高い仕事が多いのでメンタルが持たないっていう人も多々ありました。
しかし、成果を上がれば問題はありませんので、結果を重視するようになりました。
無茶ぶりに堪えらえれるようになる
良いか悪いかは別として、無理難題をなんとかできる方法はないか考えることを学びました。
また、机の上だけでなく実際現場を見てお客さんと交渉するとか、特殊な部品を買うために片っ端から電話して新幹線で買いに行くなんていうのも今思えば良い経験です。
もちろん毎回それでは赤字ですから、なんとか準備できるように考えるんですけどね。
意外とみんな辞めない
ハローワークなどの求人情報を見てもホワイト企業に見えないわけですが、意外とみんな辞めません。給料などウソ偽りもなく書いてありますので、これなら派遣や契約社員のほかの求人の方がよっぽどいいと思うのですが、やっぱり「正社員」というのは魅力なんだと思いました。
また、社長が敵として明確になっているからか、社員の団結はしっかりしていて愚痴るテーマも共通ですから仲間意識は強かったですね。
転職の時などネタになる
転職の時、前職を辞めた理由は必ず聞かれますが、その時のネタには困りません。
大体、「よくそれで働いていましたね」と笑っていただけます。
今のところ、私が実際に面接を受けて本当の退職理由を伝えたことで面接官がネガティブに反応した会社はなかったので、一定レベル以上のブラックな退職理由は話をしても問題ないと思います。
圧倒的にメンタルが強くなる
慣れてくると大体の無茶ぶりには慣れてきますので、驚くこともなくなります。
「また社長が無茶なこと言ってるよ」ぐらいに感じるようになります。
今勤めているところで上司から「ちょっと大変だと思うんだけど、○○して欲しい」みたいな話は、これまでと比べれば大したことないことばかりです。
ブラック企業の見極め方
皆さんにとってはこれが一番知りたいところだと思います。
どんなところでブラック企業かどうか見極めるのかについても書いていこうと思います。
給料と手当
まず給料が安い場合は皆さんも避けると思うので良いのですが、高すぎる場合も気を付けてください。
基本給とそれ以外の手当、固定残業はしっかり見ること、分からない場合は必ず確認してください。
最終的に入社するという場合、条件提示は雇用契約書など書面で確認するようにすることで、あとで話が違うとなっても対応が可能です。
特に、固定残業については固定残業時間と固定残業分の手当は明示するようになっていますので、確実に確認しましょう。固定残業時間が45時間を超えるところは論外として、平均残業時間と固定残業時間のバランスが悪いところは要注意です。
他にも労働条件の明示が法律が定められていますので、こちらは使用者側のページですが、厚生労働省のこちらを参考にしておくと良いと思います。
年間休日
ブラック企業は、年間休日が少ない傾向にあります。
分かりやすいのが、1日8時間勤務として1年間の変形労働時間制を採用した場合に残業の割増賃金をなるべく払わなくてよいようにすると、年間休日が105日になります。
従って、105日以下の会社はできる限り辞めておいた方が良いと思います。
サービス業などでは少ない会社が多くなりますが一般的には、120日以上を目安に考えておきたいところです。
いつでも求人募集している
今どきはどこの業界でも人手不足になっていることが多く、すべてとは言いませんがいつも募集している会社は要注意です。
特に営業系の会社では、ハローワークやリクナビNEXT、求人情報誌などにずっと掲載されてる会社は辞める人が多いという意味も持っています。更に、掲載にお金を掛けまくっている感じのところは、「そうでもしないと人が来ない」場合も多くありますので注意して見るようにしましょう。
また一方で、大手有名企業などでもいつも募集している会社もあります。実際に私も応募したことがありますが、サッパリ受かりません。受けたエージェントさんから聞いた話では、良い人がいたら取るぐらいのもので積極的に採用するものではないそうです。
口コミサイトは必ずチェック
転職会議などの口コミサイトは必ずチェックしましょう。
基本的に転職する人、しようとしてる人が書き込みますのでネガティブ情報が豊富です。
何故なら、他社の口コミを見るのにお金を払うか口コミを書くかどちらがで口コミをすべて見ることができるようになるからです。
そのため、全部鵜呑みにする必要はありませんが、良い点悪い点を入社前情報として知っておいて損はありません。
面接などの時に実際に働く環境を確認する
最近はオンライン面接も増えていますが、実際に働く環境は自分の目で見ておくことをオススメします。何を見るかというと
- 一緒に働く人たちの表情
- すれ違ったら挨拶するか
- 職場の雰囲気
- 整理整頓、掃除ができているか
などでしょうか。
有名なところでは、「トイレ」を見るとその会社が良くわかるなんて言われてた通り、面接で使う会議室などはきれいになっているが、社内の人が多く使うところに出るなんてこともよくある話です。
また、社員の表情が暗い会社や職場の雰囲気が悪そうに感じたら、長く働く環境として厳しいですよね。また、見せたがらない会社は気を付けた方がよいかもしれません。
まとめ
いかがでしたか、今回は私が経験したブラック企業について解説しました。
ブラック企業というのは、人によって感じ方が違うので一概に言えませんが、法律を守っていないなど行き過ぎた会社もたくさんある事を知ったうえで転職活動などして欲しいと思います。
例えば、長時間労働してでもお金を稼ぎたい方や将来独立したくてノウハウを学んでいる方もいると思いますので、知名度や世間の評判だけではなく自分に合いそうな会社を探してみましょう。
私が転職を決めた時には、2つのサービスを使っていました。
1つ目は知名度No.1、転職ナビサイトと言ったらリクナビNEXT。
とりあえず登録するっていう方も多いのではないでしょうか。
2つ目は、リクナビNEXTに続いてエージェントサービスもCMでよく見るリクルートエージェント。
こちらは、エージェントからスカウトが届くサービスです。
最近では、ビズリーチなどのスカウトサービスなども増えて、たくさんサービスが出ていますね。
IT系や20代の若い方ならGreenやWantedly、第二新卒AGENTneo もオススメします。
まだ転職を考えていない方でも、求人情報を見ることでどういう人が求められているかを知るだけでも良いと思いますので、興味があれば一度見てみてください!